角田光代【愛がなんだ】 

ひとことで言ってしまえば、


ダメダメ女のダメダメ恋愛小説。


男のほうもかなりダメダメかな。

女の気持ちにちっとも気づかず(気づいてないふりか?)、女を都合よく使っちゃう。たとえば風邪を引いて動けないときに「なにか食べるもの持ってきて」とか言ったりして。



そんなダメダメ男だったら、さっさと見切りつけちゃえばいいじゃん。

この女は、いわゆる恋愛依存症だな。



と、読み始めのころは思うけど、終盤へ向かうにつれて、その思いが変わってくる。



たとえば私は、恋愛関係に行きづまりを感じたら、「あなたにとって私は何なの!? 私を好きなの、嫌いなの!?」と相手に迫って決着をつけるタイプ。

一方、この小説のヒロイン山田テルコは、「決着をつけてマモちゃんと会えなくなるのはイヤだ。マモちゃんが他の女を好きならそれでもいいから、マモちゃんのそばにいたい」と思うタイプ。

最初のうちは、マモちゃんに「うざい」と思われるようなことをしたり、ストーカーじみたことをしたり、マモちゃん以外のことはどうでもよくなったりと、本当にダメダメだけど。

テルコも反省するのね。友達に相談したりもする。そしてマモちゃんに自分の気持ちを押しつけることはやめ、友達みたいなサラサラした関係に変えていく。

でも、マモちゃんを忘れようとは、絶対にしない。



ダメダメ女の恋愛小説といえば、【嫌われ松子の一生】というのもあるけれど、これはダメダメ恋愛に原因を求めるのね。家庭環境が松子をダメダメ女に育てたんだろうなぁ、と思わせる書き方をしてる。



嫌われ松子の一生 (上) 嫌われ松子の一生 (上)
山田 宗樹 (2004/08)
幻冬舎
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でも、【愛がなんだ】では原因なんてどうでもいいの。

山田テルコがひたすら突っ走る。ずっとマモちゃんを想いつづける。



それに比べて、「相手が私を好きでなければ、関係を解消してしまおう」とする私は、すごく利己的なのかもしれないなぁ、なんて思う。

テルコみたいな恋愛は、私には無理かもな……。



愛がなんだ 愛がなんだ
角田 光代 (2006/02)
角川書店

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[2006/04/02 11:59] か行の作家 | TB(6) | CM(5)

コメントありがとうございます

んーどうですかね。テルコは恋に恋する熱い状態というよりは、意外と冷静に状況判断していると私は思います。それに、あれほど突っ走っていければ後悔もないだろうし、数年後にはあっさり別の人と結婚してたりするかもな……なんて勝手な妄想を私はしています。

[2006/08/04 10:10] ぱんどら [ 編集 ]

こんにちは

トラックバックありがとです。

テルコって好きって思いがつよくて、まさに恋に恋してるんだろうと思う。
ラストも、恋人じゃなくて、「友達」になれば、一生マモちゃんのそばにいられるって思っての決断だったんじゃないかな?
ずっと突っ走るんですよきっと。
[2006/08/03 19:52] なみき [ 編集 ]

コメントありがとうございます

ダメダメな恋でも、恋は恋ですからねぇ。

周りが何を言っても、行き着くところまで行かないと終わらない・終われない、っていう感じはありますよね。
[2006/08/02 10:12] ぱんどら [ 編集 ]

トラバありがとうございます

トラバありがとうございます。

ダメな男にハマって、どう見てもダメだろうと思うのに全然やめる気配がなく、むしろ自ら更にダメにしていく…っていう恋の仕方をしている人をたまに見かけます。
友人としては、やめられるならやめなと言いたいけれど、言っても仕方ないしなあといつも思います。

[2006/08/01 17:45] samantha [ 編集 ]

トラバありがとうございます!

テルコみたいな「ぶっ飛んだ」恋愛って、実際あるんですよねえ。
私の知り合いでも、そんな雰囲気のカップルいますし(笑)

でも、そんな恋愛は自分には無理かな。多少の憧れはありますけど。
まずは相手を見つけることですね。それが一番大変だ(笑)

またよろしくです!
[2006/07/29 19:21] takeshi [ 編集 ]

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