ジョン・アーヴィング【第四の手】 

子供のころから勉強はできたが、覇気も度胸もない。ただ顔立ちの良さで女性の心をひきつけ、数々の女難に遭ってきた、ジャーナリストのパトリック・ウォーリングフォード。

アメリカ三大ネットワークのうちの二つを経験し、あるニュース専門ネットワークへ移ったが、大事件に巻き込まれて左手を失ったことで彼の人生は一変する。


第四の手第四の手
(2002/07)
ジョン アーヴィング

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評価=☆☆☆☆☆  (5つ星が最高点です)


ウォーリングフォードが女たちと寝る場面も、左手を喪失した悲惨この上ない大事件も、きわめて乾いた筆致で描かれます。



たしかに彼は気の毒ですが、自分から災難を引き起こす傾向もある人。離婚の原因は彼の浮気だったし、仕事でも女性関係が影響する。もともと報道というものの在り方に疑問を持っていたこともあり、彼はつくづくジャーナリストの仕事が嫌になります。

そんな中で人生をともにしたい女性を見つけた。プロポーズしようと思う。なのにフラフラっと別の女性と寝てしまいます。いつになったらウォーリングフォードは人生を真面目に考えるようになるのか。あるいは本人としては真面目なつもりでも、先々のことを考えて行動するのが苦手なのか。

情けない男ですが、そういう彼だからこそ女性の母性本能をくすぐるのかもしれず、まあ次から次へと磁石にクギが引き寄せられるように女性たちが近づいてきます。

運命か必然か、ウォーリングフォードの人生に起こる数々の嵐。その中でも心やすらぐ安住の地を彼は得ることができるでしょうか。

あんまり深刻ぶったところがなくて、笑えて、それでいて心に残る作品でした。



作中にマイケル・オンダーチェの小説『イギリス人の患者』が登場するのがちょっと嬉しかった。これは大好きで、映画のDVDも持っています。


イギリス人の患者 (新潮文庫)イギリス人の患者 (新潮文庫)
(1999/03)
マイケル オンダーチェ

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(2006/12/22)
レイフ・ファインズ、ジュリエット・ビノシュ 他

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[2008/03/11 12:02] あ行の作家 | TB(0) | CM(0)

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