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福岡伸一【生物と無生物のあいだ】 

生命とは何か? 生物と無生物との違いは何か?

「動的平衡」論をもとに、生物を無生物から区別するものは何かを考察する。


生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)生物と無生物のあいだ
(講談社現代新書 1891)

(2007/05/18)
福岡 伸一

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私たちの身体の中では、絶え間ない破壊と修復が生きている限り続いているそうです。

肉体って、なにか固定化した物体のような気がしますけど、そうじゃなくて、


「たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい『淀み』でしかない」


そうです。それを読んで想像したのは、砂が風に吹き寄せられて人型の砂山をつくり、また風に吹き散らされてゆく様子ですけれども……

実際はもっと複雑で精緻なことが生物の中で起こっています。それが起こるか起こらないかが生物と無生物との違いなのでしょう。



学生時代に理系科目を苦手としていた私が、この本の中身をすみずみまで理解したとは口が裂けても言えません。

しかし福岡先生の文章の質感がすごくいい。

好ましい質感に誘われて最後の1ページまでたどりつき、細部はともかく本書で言わんとしていることは何となく頭に残りました。



福岡先生はアメリカで長く研究生活をつづけていらしたとのことで、本書はその経験をまじえながらの科学エッセイです。

第一章の書き出し、マンハッタンの風景の描写なんか素敵ですね。これが生物学の本であることを、しばし忘れかけました。

理系科目が得意なかただけでなく、あまり得意でないかたも、ゆるゆるとお楽しみくださいまし。


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[2007/10/06 12:27] は行の作家 | TB(3) | CM(0)

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