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スタジオジブリのプロデューサーが、宮崎駿との出会いやジブリ設立までの真実を語る。 評価=☆☆☆☆ (5点満点) スタジオジブリと言えば、先日 『ハウルの動く城』のテレビ放送を見たばかりですけど、あれはすごく好きな作品です。 作品そのものを好きになれば、その裏側の「真実」みたいな部分は別にどうでもいいじゃん、と基本的には思う私ですが、なんとなく図書館で本書を手にとって読んでみたら面白くてハマりました。 宮崎駿さんを始め、独特のキャラクターを持つ人々がスタジオジブリに関わっています。そういう人たちのさまざまな言動を受け止め、まとめる鈴木さんの器の大きさをつくづく感じます。 いわゆる「仕事術」の本とは違いますね。ジブリは一般企業と比べると、いろいろな意味で特殊すぎます。 でもそういう本だからこそ、仕事の合間にパラパラッと読むと、頭の中に風が吹くかも。 にほんブログ村 本ブログ
50歳になってから出家を決意し、東北の寺で得度式をおこない、恋人も長い髪も断ち切って修行に入る作家の俊子。その心模様を描く。 評価=☆☆ (5点満点) ぜんぜん内容を知らないまま図書館から借りてきました。 が、読んでみたら寂聴さんご自身の出家前後の話そのままという感じで、あえて小説で読まなくてもいいかも……と思ってしまい、かなりテンションの下がった斜め読みになりました。 でも一番最後の章がちょっと面白かった。 情熱を身体の内側に無理やり押し込めたようなお坊さんが登場します。でも無理に隠したってダメなんですね。どうしても外に出てきちゃうものがある。そういう人ってお坊さんに向いてないと思うんですが、さて彼の運命はどうなることか。この章だけはいかにも寂聴さんの小説らしい感じがします。 にほんブログ村 本ブログ
アメリカ西部開拓時代に名を馳せた伝説の無法者、ジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)が暗殺されるまでを描く。 ブラッド・ピットが自らプロデュースし、主役を演じる。 評価=☆☆☆☆ (5点満点) ジェシー(ブラッド・ピット)は兄弟や友人とともに強盗団を結成し、犯罪を重ねます。ジェシーに憧れて「仲間に入れてくれ」という者も現れます。 新しい仲間が増えたことで組織内の人間関係に微妙な変化が生じます。 もともとジェシーには仲間を信用しきっていないところがありました。表面的には穏やかな人間関係に、実は危ういものが潜んでいたのかもしれません。 組織内に生まれた小さな火種は、やがて大きな悲劇を引き起こすことになります。 ジェシー・ジェームズ(ジェイムズと表記される場合もあります)は、実在の人物らしいですね。 要するに極悪非道の犯罪者ですけど、映画のタイトルにもあるように「暗殺」されて悲劇的な末路をたどったことから、アメリカでは伝説化された存在だそうです。これまでに何度も映画化されています。 われわれ日本人にはジェシー・ジェームズと言われてもピンと来ませんが、おそらくアメリカの人たちは、このタイトルを見ただけで、すぐに「あのジェシー・ジェームズ!」と分かるのでしょう。 つまり本作はアメリカ人むけの映画です。こういうのを無理に日本で公開しなくてもいいんじゃないかと思う部分もありますが……作品の背景をすみずみまで理解していなくても、映画そのものを堪能することはできました。 160分と少し長いのですが、とても静かで、大人の鑑賞に耐えうる作品です。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)は、ジャバ・ザ・ハットに捕えられたハン・ソロ(ハリソン・フォード)を救うため、母星タトゥイーンへ戻った。 いっぽう銀河帝国軍は、宇宙要塞デス・スターを以前よりも強力な装備で再建する。 ダース・ベイダーは、ジェダイの騎士となったルークとの対決が間近に迫っていることを感じていた。 評価=☆☆☆☆ (5つ星が満点) 銀河帝国軍の宇宙要塞デス・スターは、エピソード4に出てきますが、今回はそれよりも強力な「恐怖の宇宙要塞」だそうです。そんなに恐怖かなあ……。 それにルークがハン・ソロの救出にあたる場面はどうも緊張感が薄いですね。 前半はレイア姫(キャリー・フィッシャー)の豊満ボディが披露される、殿方むけのサービスがあるとはいえ、正直なところピリッとしなくて眠気を催します。 やはり見どころは後半、ルークとダース・ベイダーとの対決で、これが意外なほど感動的。 5月から見てきた「スター・ウォーズ」も、このエピソード6で終わりです。 全体的にストーリーは大味ですが、やはりルーカスさんのイマジネーションの豊かさは驚異的ですね。これほどスケールが大きくて精緻な作品世界は、並みの人間に作れるものではありません。それを氷山の一角のごとく、少しだけスクリーンに見せるのが良いのでしょう。 観客はエンドマークの後も、すばらしい作品世界の広がりを感じることができる。 そういう作品こそが「名作」だと思います。 
守加護(すかご)の街でクラブ支配人をつとめる備後(妻夫木聡)は、街を牛耳るボス(西田敏行)の愛人・マリ(深津絵里)と深い仲になったことがバレて捕らえられた。このままでは備後とマリの命はない。 備後は窮地を脱するため、伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくるとボスに約束する。 だがデラ富樫の居場所を知る者はいない。困った備後は、役者の村田(佐藤浩市)をデラ富樫に仕立てることを思いつく。 「ザ・マジックアワー」公式サイト評価=☆☆☆☆ (5つ星が満点) 主役の佐藤浩市さんはもとより、出演時間が数分の小さな役に至るまで、人気役者さんがそろっています。 お金かかってるなあ〜。フジテレビを味方につけた人気脚本家の三谷さんだからこそ可能な技でしょう。 かけたお金を回収するにはそれなりの努力が要ります。それは分かっているものの、三谷さんが全てのテレビ局のバラエティ番組を制覇する勢いで出演しまくり、映画の宣伝をなさっていたのは驚きでした。フジテレビの映画なのに他局にも出ちゃうんですねえ……。 三谷さんはドラマや映画を見るのが大変お好きでいらっしゃると聞きます。 撮影のために作られた架空の街「守加護」にも、登場人物の衣装や髪型にも、そんな三谷さんらしいこだわりが隅々にまで感じられました。なかでもマリ(深津絵里)の衣装がとても可愛い。 危機におちいったクラブ支配人の身を案じる従業員(綾瀬はるか)が、「映画みたいな話ですよね!」とか「映画だったらよかったのに……」とか言う場面は可笑しかったなあ。だってこれ映画じゃん! 佐藤浩市さん演じる「村田」は、映画の撮影だと騙されてボスの前に連れてこられます。事情を知らない村田の過剰な演技が空まわりする様子には、私を含めて映画館内の観客がみな笑いをもらしていました。 終盤、やや冗長な印象も受けましたが、「映画好きな自分」を前面に出して作品にしてしまう三谷さんの正直さが私は好きです。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… 銀河帝国軍と反乱軍との戦いは依然として続く。究極兵器デス・スターを破壊された帝国軍は熾烈な反撃を開始し、反乱軍を秘密基地から撤退させた。 ダース・ベイダーは、反乱軍とルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)を探し出すため、銀河全域に探査ドロイドを放つ。 反乱軍は氷の惑星ホスに新たな基地を設立。ルークは隕石の調査をしようとして怪物に襲われた。レイア姫(キャリー・フィッシャー)とハン・ソロ(ハリソン・フォード)は、帰りの遅いルークの身を案じる。ついにハン・ソロは雪原の中をルークの救出に向かった。 評価=☆☆☆☆☆ (5つ星が満点) いよいよ「スター・ウォーズ」シリーズも佳境に入ってまいりました。 怪物に襲われたルークは、まだ未完成ながらも「フォース」を操って危機を脱し、さらに深くフォースを学ぶため、ジェダイマスターのヨーダのもとで修業を始めます。 しかしヨーダがいくら教えても、ルークは自分の力を信じられず、なかなか修業は進みません。 まずは己を信じよ。われわれにとっても含蓄の深い言葉です。 ルークは修業を積んだ暁にダース・ベイダーと対決を……と考えますが、その前に直面しなければならない問題がありました。 ダース・ベイダーは彼の実父なのです。それを彼は何とも非情な方法で知らされ、たいへん苦しみます。 また、彼はレイア姫と双子のきょうだいであることを知りません。反乱軍の同士として、あるいは恋人の一歩手前ぐらいの存在として認識しています。 しかしハン・ソロという野性味あふれた男がいるので、レイア姫の心が彼になびく可能性も大いにあるのでしょう。 でもハン・ソロって私の好みじゃないのよね(笑)。 自信過剰で鼻持ちならない感じが鬱陶しい。かといってレイア姫がルークと結ばれれば近親相姦になってしまうので、大変まずいのですけど。 レイア姫は気ばかり強くて、危機に陥ると「もうダメよ! 無理よ!」みたいなマイナス発言が多い。 反乱軍は、恐るべき銀河帝国軍と戦う「自由の戦士」たちですからね。そこで「姫」とたてまつられるからには、極道の妻と肩を並べるくらいの度胸がほしいところです。 なんだかんだ言っても、ひとたび危機に陥れば結局はハン・ソロに頼るしかないレイア姫。しかし頼りのハン・ソロが危機に陥ったから大変です。 ルークとレイアが真の自分に気づき、大切な友人を助けられるか否か。銀河帝国軍と反乱軍の戦いを鎮められるか否か。そしてダース・ベイダーの運命やいかに。 壮大な物語の結末はエピソード6にて。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… 銀河共和国はシスの暗黒支配によって凶悪な銀河帝国となり、反乱軍との内乱を続けている。 反乱軍は、帝国軍の究極兵器の設計図を盗み出すことに成功。レイア姫(キャリー・フィッシャー)は設計図を持って故郷オルデラーンへ戻るところを、帝国軍のダース・ベイダーに捕らえられた。 R2-D2はレイア姫から設計図を託されて、C-3POとともに惑星タトゥイーンへ逃れ、ルーク(マーク・ハミル)という青年と、ベン・ケノービ(アレック・ギネス)という老人に出会う。そこへ帝国軍が攻めてきて、ルークは家族を失った。 ベン・ケノービは、かつてのジェダイ騎士オビ=ワン・ケノービだった。ルークはジェダイ騎士になることを決意。ベン、R2-D2、C-3POとともに旅立つことにした。 パイロットのハン・ソロ(ハリソン・フォード)とチューバッカ(ピーター・メイヒュー)を雇い、宇宙船で惑星オルデラーンへ向かった一行は、レイア姫が帝国軍に捕らえられたと知り、救出のために戦う。 しかし一行の宇宙船は巨大な宇宙ステーションに拿捕された。その宇宙ステーションこそが帝国軍の究極兵器デス・スターであった。 評価=☆☆☆☆ (5つ星が満点) 「スター・ウォーズ」のエピソード1から6までのうち、4、5、6が先に作られたので、「旧三部作」と呼ばれるそうです。 そして、このエピソード4は黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』をもとに製作されたと言われています。 エピソード4は1970年代の作品。ハン・ソロ役のハリソン・フォードがやたらと若くて驚きました。 これまで見てきた「新三部作」(エピソード1、2、3)は、とにかくCGがものすごくて、エピソード3はまるでアニメーションのよう。それと比べるとエピソード4は、ちょっと懐かしい感じのする映像です。 エピソード3の終盤で、パドメは出産した後に死亡し、アナキンはダース・ベイダーになってしまいました。生まれた双子のルークとレイアは、別々の家へ引き取られます。 つまり彼らは互いの存在を知りません。父親がダース・ベイダーであることも知りません。 ベン・ケノービ(かつてのオビ=ワン・ケノービ)は、彼らの父親についてよく知っていますが、さすがに「きみのお父さんはダース・ベイダーだよ」とは言えないんですね。 帝国軍との戦いで、ジェダイ騎士ではないルークたちが、「フォース」ではなく自らの能力のみに頼って危機を乗り越えていく様子が面白いです。 ただしテンポがあまりよろしくない。DVDを見てたら終盤のほうは眠くなっちゃって、あとで見直しました。 デス・スターは究極兵器と言われているわりには、「え、その程度でいいんですか?」という感じ。 さてルークはレイア姫に心ひかれてゆきますが、二人は双子なのですよね……。真実を知ったとき、彼らはどうなるでしょうか。 男女の双子は厄介です。 物語は問題をはらんだままエピソード5へと続きます。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… クローン大戦開戦から3年後、銀河共和国元老院のパルパティーン最高議長が誘拐された。オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)とアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)は救出に向かうが、敵方のグリーバス将軍を取り逃がした。 アナキンは帰還してパドメ(ナタリー・ポートマン)の妊娠を知る。二人の愛はいっそう深まるが、アナキンはパドメが死ぬ夢を見て不安に駆られた。しかしフォースの暗黒面の力があれば、もしパドメが死んでも打つ手はあると聞かされ、心が揺らぐ。 評価=☆☆☆☆☆ (5つ星が満点) いやー面白かった。そして深い。 正義の味方が悪を退治するだけではウルトラマンや仮面ライダーと変わりませんが、それらと本作との間に一線を画すのは、「フォース」という概念なんでしょうね。 ジェダイは正義、シスは悪と区別はされているものの、ジェダイもシスも力の源はフォースで、ジェダイでも心が弱ければフォースの暗黒面に堕ちてしまいます。 だからこそ執着や不安を捨て、精神を鍛え、運命を受け止めなければならない――とジェダイマスターは説きます。しかしアナキンは聞く耳を持ちません。 火山のマグマに落ちて黒焦げになったアナキンが、じりじりと斜面を這い登ってくる姿が怖い。そして彼は全身に手術を施され、悪名高きダース・ベイダーとして生まれ変わるのでした。 つづきはエピソード4にて。 
原作は安野モヨコの同名コミック。 吉原の「玉菊屋」に売られ、きよ葉と名づけられた少女が脱走を図った。 連れ戻しにきた清次(安藤政信)の「この桜の老木に花が咲いたら、ここから出してやる」という言葉を心に刻みつけ、きよ葉(土屋アンナ)は女郎になった。器量はいいが気が強く、客を選り好みする癖があり、女将(夏木マリ)も手を焼いている。 しかし男に媚びないきよ葉の態度は、吉原に通う海千山千の男たちの興味をひいた。一番人気を誇る花魁の高尾(木村佳乃)にとっては面白くない。 やがてきよ葉は小間物屋の若旦那・惣次郎(成宮寛貴)と深い仲になる。それを知った高尾は、この機に乗じてきよ葉を追い落とそうと、ある策略をめぐらせる。 評価=☆☆☆☆ (5つ星が満点) 2008年5月11日にテレビ放送された映画です。 赤を基調とする映像が毒を含みつつも美しい。唇に紅をさした花魁(おいらん)は赤い着物をまとい、ガラスの鉢の中で泳ぐ赤い金魚を眺めます。玉菊屋の建物はいたるところに赤が使われています。 花魁役の菅野美穂が客と絡み合うシーンは妖艶のきわみ。客に馬乗りになったまま、ふすまの隙間から覗いている幼いきよ葉に笑みを投げかけます。私がきよ葉だったら夢に見てうなされそうです。 映画の中のきよ葉はそれほどヤワな女ではありません。幼いころに見たものを自分で再現してみせる強かさを持っています。 きよ葉の言葉づかいが少し荒くて、いわゆる花魁ことばをあまり使わないところや、きよ葉と惣次郎との事の顛末が説明不足なところは気になりました。 でも映像美に重きを置いた作品ですし、細かいところであまり目くじらを立てるのも不粋ですね。 さて女郎が吉原の外に出るには、お金持ちの男性と出会って身請けしてもらうしかありません。金魚が水の中でしか生きられないように、女郎はお金という「水」がふんだんになければ生きられないのです。 ガラス鉢からこぼれ出た金魚が畳の上でばたばたする姿が、女郎たちの姿に重なります。 それでいて、あえて不幸に飛び込んでゆくかのようなラストシーンが哀しくもあり、どこか潔くもあり。 「清次」役の安藤政信がカッコよかった。小栗旬もワンカットだけ登場しています。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… 惑星ナブーの元女王で、いまは元老院議員のパドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)が何者かに命を狙われた。 数多くの星系が共和国から離脱する動きを見せ、情勢が不安定なときである。オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)とアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)が、パドメの護衛をつとめることになった。 パドメの命を狙った刺客は、オビ=ワンとアナキンに捕まる前に、何者かに殺された。オビ=ワンは現場に残った凶器から、事件の黒幕を探すため惑星カミーノへ向かう。 一方、アナキンはパドメへの想いを募らせるが、パドメは互いの立場を考えてアナキンに自制を求める。行き詰まりの恋に苦しむアナキンは、夢に母の姿を見て、母の危機を察知する。 評価=☆☆☆☆☆ (5つ星が満点) エピソード1から10年後の話だそうです。 アナキンくんは可愛らしい少年から、生くさい青年になっています。美しいパドメを男の目でじーっと見つめたりする。エピソード1がアナキンの成長物語とすれば、エピソード2はアナキンの青春物語というところでしょうか。 パドメもアナキンの恋心を知っているんですから、二人きりになったり、思わせぶりな態度をとったりしなきゃいいのに……。ときとして女は残酷になるものです。 惑星カミーノはクローン技術がものすごく発達しているところで、共和国の注文を受けてクローンの軍隊を作っている最中です。どうも裏には何者かの策略がある様子。 そこから大規模な戦闘へと発展し、事態は一応の収束を見せます。 しかし本当の戦いはこれからだ、あとのエピソードで続きを見ろ……という感じのエンディング。 わかりました。こうなったら受けて立ちます。すべてを見つくします。 
遠い昔、遥か彼方の銀河系で…… 銀河共和国の政治は弱体化。貪欲な通商連合と辺境惑星との貿易関税率をめぐる論争が繰り返されていた。通商連合は武力で早急な事態解決をはかろうと、惑星ナブーを包囲。 元老院は共和国の守護者ジェダイに救いを求め、クワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)とオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)が特使として惑星ナブーに派遣された。 2人は惑星ナブーの女王アミダラ(ナタリー・ポートマン)を救出したが、敵の追撃で船が損傷。修理のために立ち寄った惑星タトゥイーンで、アナキン(ジェイク・ロイド)という少年に出会う。 評価=☆☆☆☆☆ (5つ星が満点) いまさらながらの「スター・ウォーズ」です。あまりにも有名すぎる作品は、なんとなく手が出しにくい気がします。(私だけでしょうか) しかし見てみると面白いんですね。 CGで細かく作りこまれた映像がおそろしく美しいし、音楽もいい。あの音楽を聞いただけで「スター・ウォーズだ」と分かります。 そしてアナキンくんがとびきり可愛い♪ 皆さんご存じでしょうけれど、アナキンにはお父さんがいません。お母さんは「わたし一人で身ごもり、一人で生みました」と語ります。なんだかマリアの処女懐胎みたいです。 アナキンは生まれながらの特別な存在なんですね。 そしてクワイ=ガン・ジンは、アナキンをジェダイの見習いとしてスカウトします。 しかしジェダイのお偉方がゴーサインを出し渋る。ジェダイになるには、どこか弱いところがあるんじゃないか……というわけです。 具体的にどこのどのへんが「弱い」のか。そこは明確に示されず、次のエピソードへの期待感をあおっています。 共和国と通商連合がどうのこうの……という物語の背景は、もちろん理解しておいたほうがいいのでしょうし、細かいところまでマニアックに追究していくコアなファンもいるでしょう。 ただ、あんまり神経質にならなくても映画そのものは楽しめました。 CGで作りこんだ映画というと、情緒的な場面は少なそうなイメージがありましたが、アナキンくんとお母さんの別れのシーンは泣かせます。 娯楽大作の見本みたいな作品だと思いました。 
1968年、ニューヨーク。第二次世界大戦の混乱は去り、若者たちは平和と豊かさを享受する。その中でひっそりと暮らすユダヤ人のカイム(沢木順)は、「消息不明の杉原千畝が日本で見つかった」と聞かされた。 第二次世界大戦中にリトアニアで日本領事代理をつとめた杉原千畝(吉川晃司)は、ポーランドからナチスドイツの手を逃れ第三国へ出国しようとするユダヤ人を助けるため、大量の通過ビザを発給した。それは本国外務省に背く行為であり、日独防共協定を結ぶドイツへの敵対行為であった。 一介の公務員にすぎない杉原をそこまで動かしたものは何か。当時の事情を知らない者は、杉原がビザと引き換えに金を受け取っていたのではないかと邪推する。それをカイムは否定し、大戦中の闇に覆われたヨーロッパに投げかけられた一筋の光のような杉原の存在に思いを馳せる。 『SEMPO』特設サイト評価=☆☆☆☆ (5つ星が満点) とにかく歌がよかった。ミュージカルを劇場で見たのは初めてですが、鍛えぬかれた俳優さん、女優さんの生の歌声は本当に素晴らしいです。 その中で吉川晃司が初の主演をつとめると聞いて、最初は「大丈夫かな」と母親のごとく心配するファンは多かったかもしれないし、私も心配がなかったと言えば嘘になります。 マスコミの皆さんにも「ロックシンガーの吉川晃司がミュージカルに出る! これは春の椿事か!」という文脈で語られがちな気がします。 しかしこの舞台のために吉川晃司が書きおろした『光と影』という曲を何も考えずに聴いてみていただきたい。絶品です。名曲です。 
主人公の杉原千畝は、第二次世界大戦中のリトアニアで日本領事代理をつとめ、ポーランドから逃げてきたユダヤ人に通過ビザを発給しました。 なぜポーランドのユダヤ人が日本の通過ビザを求めたか。そこには当時の複雑なヨーロッパ情勢が反映しています(こちらに 「杉原千畝の年譜」として大まかにまとめましたので、ご参考までに……)が、これをミュージカルの歌や踊りで表現するのは、少し難しかったかもしれないと思いました。 ともあれ杉原の前には苦悩する人々がいて、杉原が発給したビザで希望の光を見いだした人々が確かにいたわけです。 しかし光が射すところには必ず影がある。 杉原ビザによる出国者は6000人を超えると言われますが、ビザを入手できない人もいたでしょう。戦争中のことですから、ビザを得て出国しても希望だけが待っているとは限りません。ビザ発給で「めでたし、めでたし」とはならない。 杉原はヒーローになった自分に満足しなかったでしょう。まだビザが足りない。一人でも多く救いたい。一枚でも多くビザを出したい。その反面、独断でビザを発給したことで外務省を追われる恐れがあり、ナチスドイツに刃向かったことで命の危険さえある。 ろくな食事もとらずに大量のビザを書き続けて身体は疲れ、もしかしたら「もうやめてしまおうか」と思うこともあったかもしれない。しかし杉原の代わりはどこにもいません。ユダヤ人の求めるビザを発給するのは杉原にしかできないことでした。 人々に光を投げかけるヒーローは自分の心に影を抱えます。 そういう杉原の姿に、様々な出来事にぶつかりながら歌いつづけてきた吉川晃司自身の姿が重なって見え、このミュージカルは吉川ファンの私にとって一生忘れられない作品になりそうです。 
母を売る店で買われた女・撫子(白石加代子)と、死んだ母親を慕いつづける身毒丸(藤原竜也)の壮絶な愛憎を描く。 蜷川幸雄の演出で、2002年1月に彩の国さいたま芸術劇場大ホールで上演された舞台をDVD化。 「身毒丸ファイナル」オフィシャルサイト評価=☆☆☆☆☆ (5つ星が最高点です) こういうものをレンタルDVDで見られるんですね。田舎に住んでいるとお芝居なんてなかなか見に行けないから、ありがたいです。 ストーリーの説明は野暮だから省略。 抗えない毒の魅力が言葉や理性を超えて神経を直撃してきます。 子供のころ、親が隠しておいた妖しい本を見つけちゃって、ああもうお母さん帰ってくるから見るのやめなきゃ、元の場所に戻さなきゃ、と思いながらも目を離せなかったことを思い出します。 このDVDを寝る前に見たら夢に出ました。 DVDで見てこの調子なので、もしナマの舞台を見たら以後の数日はどうなっていたか想像もつきません。 ご存じのかたも多いかと思いますが、藤原竜也さんは1997年に「身毒丸」のオーディションで蜷川幸雄さんに見いだされ、俳優デビューを果たしています。 そのあと映画『バトル・ロワイアル』やNHK大河ドラマ『新選組!』などへの出演が続き、2002年に本作の『身毒丸ファイナル』があり、2008年の今年はワシントンD.C.で6年ぶりに『身毒丸』を再演し、好評を得たとのこと。 もっと芸歴の長い人のような気もしましたが、実は突然あらわれて突然スターダムにのし上がった天才肌なんですね。 そんな若い才能をがっちり受け止める白石加代子さんの演技にも凄みを感じます。 
今昔亭三つ葉(国分太一)は古典落語をこよなく愛し、いまどきの若手落語家には珍しく常に着物姿で修行に励むが、なかなか真打に昇格できない。 そんな三つ葉のもとへ「話し方を学びたい」と押しかけたのは、美人なのに無愛想な十河五月(香里奈)、関西弁のせいでクラスになじめない小学生の村林優(森永悠希)、マイクの前でうまく話せないプロ野球解説者の湯河原太一(松重豊)。 自分の落語にさえ自信が持てない三つ葉は、3人に何をどう教えたらいいのか戸惑う。 評価=☆☆☆☆ (5つ星が最高点です) 無愛想にもいろいろ種類があると思うんですよ。 香里奈が演じる十河(とがわ)という女性は、繊細すぎて深く考え込むタイプかもしれません。 ほおずき市へ三つ葉(国分)と一緒に行って「買ってやるよ」と言われたならば、すぐに笑顔で「ありがとう!」と言えばいいんです。 ※ ほおずきいち【鬼灯市】 7月9・10の両日、東京浅草観音の境内に鉢植えのホオズキを並べて売る市。7月10日は浅草観音の四万六千日(しまんろくせんにち)に当り、大勢の参詣人でにぎわう。 [株式会社岩波書店 広辞苑第五版] その「ありがとう」が十河には言えない。 三つ葉は落語で行き詰まっている。どう見てもお金持ちではない。こちらから「ありがとう」と言えば「買ってくれ」と言っているのと同じこと。だからといって「あなたはお金がないだろうから買ってもらわなくてもいい」と言うのも失礼だ――とまあ、これは私が妄想した十河の心情ですけど。 結局、十河の口から出た言葉は「荷物になるから要らない」です。きっと心の中に優しさはあるでしょう。でも表に出る言葉がこれでは可愛くない。もちろん三つ葉は気を悪くします。 十河に必要なものは素直さと、自分に対する自信なのかもしれません。 さて「話し方教室」での三つ葉は、十河と村林と湯河原という3人の生徒に「古典落語を一つ暗記しろ」と命じます。落語家ですから教えられるものは落語しかないんですね。 かといって落語を暗記するだけで十河たちが状況を打開できるのかどうか。しかも教える三つ葉自身が落語家としては中途半端なところにいる。 自分に自信を持てない者が4人、互いにぶつかりあい、カッコ悪い自分をさらけ出すことになります。こんな「話し方教室」によって4人は何を得たのか。はたして自分に自信が持てるようになるのか。 気分よく楽しめて、なかなか奥行きの深い作品だと思いますが、十河と三つ葉の恋模様を絡ませたのは、やや無理があるように感じられました。恋の一歩手前ぐらいで止めておいたほうがよかったかも。 それにしても主演の国分太一は器用な人ですね。着物の裾のさばき方とか、草履での歩き方とか、ぎこちなさがありません。 肝心の落語の部分は、どうなんでしょうね。私は古典落語については全くの門外漢で、最初の「真打に昇格できないダメダメな三つ葉」と、終わりのほうの「落語の真髄をつかみかけた三つ葉」とを比べて、その語りの違いはよくわかりませんでしたが、終わりのほうを見て笑えたことは確かです。 うまい具合に編集して笑えるように見せているのだろうとは思いますが、演じる役者が丸っきりのダイコンでは、いくら編集したところでダメなものはダメでしょう。 そこは週に何本ものレギュラー番組をこなす国分太一、さすがに器用なものです。人気タレントの「人気の真髄」を本作に見たような気がします。 
大晦日を迎えたホテルアバンティでは、カウントダウンパーティーとマン・オブ・ザ・イヤー表彰式の準備で大忙し。 そんなところへ、マスコミに追われて雲隠れ中の政治家や、年明け早々のステージを控えて緊張感いっぱいの歌手が訪れて、従業員たちは息をつく暇もない。 ところがパーティーに出演する芸人が連れてきたアヒルは逃げ出し、妖しげなコールガールがロビーを徘徊して、ホテルアバンティの歯車は微妙に狂い始める……。 言わずと知れた三谷幸喜作品。とっくにテレビ放映もされましたが、実は私、録画したものを消してしまいまして、レンタルDVDのお世話になった次第です……。 やはり面白いですね。難しいことはな〜んにも考える必要なし。DVDプレーヤーの再生ボタンを押すだけで、めくるめくエンタテインメントの世界が広がります。 人気の役者さんたちが何人も出演なさってますが、その中でも私の目を引いたのは、悪事がバレて雲隠れ中の政治家を演じた佐藤浩市さんです。カッコいいです。魅力的な悪役です。 ただ、悪役といっても根っからの極悪人ではありません。 この映画には極悪人が一人も登場しません。たしかに悪事をやらかす人間や、嫌味な人間は出てきますけど、最終的には誰も彼もがハッピーの渦に巻き込まれてしまいます。安心して見られる作品ですね。 ちかごろ女優としての活躍がめざましいYOUさんが、映画のラストで聞かせてくれた歌声も絶品でした。(もともとは歌手として芸能界デビューを飾ったかたですよね) そんなこんなで、たっぷり映画を堪能してエンドロールを見て、「ああ、これはフジテレビさん絡みの映画だったのか」と初めて気づきました。 個人的なことですが、フジテレビさんが製作にかかわった映画を見ると、どうも亀山プロデューサーくささを感じます。きっとフジテレビの社内を肩で風きって歩いてらっしゃるんだろうなぁ……とか想像してしまう(笑)。 だけど三谷幸喜さんみたいな人気の脚本家さんが出てくると、やはり三谷幸喜さんくささが前面に押し出される。きっと映画製作上の力関係が変わって、「三谷さんにお任せしますよ〜」という感じになるのでしょうね。 ……そんな裏事情の妄想はともかく。 136分と長めですが、長さを忘れさせる面白さです。まだご覧になっていないかたは忙しい年の瀬に突入する前にどうぞ。 
1976年の作品。三浦友和も山口百恵も若い。デビューしたばかりの榊原郁恵もチョイ役で登場。 アイドル映画の甘さと、谷崎潤一郎のエログロな世界がうまく融合されている。さすがに百恵ちゃんは当時のスーパーアイドルだから、エログロそのまんまというわけにはいかない。 でも百恵ちゃんって不思議な色気がある。童顔といえば童顔だし、そんなに派手な顔だちでもないけど。 お琴(山口百恵)が「手が冷たい!」と言って、奉公人の佐助(三浦友和)に温めさせる場面。 佐助はお琴の手をさすり、「足も冷たい!」というお琴の足元にまわって足袋を脱がせる。それだけなのに、なんだかドキドキした。 足フェチの谷崎大先生も喜んでおられるだろうか? お琴は目が見えないけど美人で、佐助とは関係を深めていくけど、お嬢様と奉公人が結婚するわけにはいかない時代である。だからお琴はずっと独身のまま。 そのお琴をモノにしようと狙う大店(おおだな)の若ボンを、津川雅彦が演じているのも驚き。 三浦友和も、岡田准一か妻夫木聡かっちゅーぐらい若くてきれい。 ……だから2006年じゃなくて、1976年の作品よ、これ。 でも面白いから見てみて。レンタルDVDが出てるから。 この映画の原作となった 小説【春琴抄】もかなり面白いです。
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